土屋礼央
1976年9月1日生まれ。 東京都国分寺市出身。 RAG FAIR として 2001 年にメジャーデビュー。 2011 年よりTTRE をスタート。 RAG FAIR、 ズボンドズボン、 TTRE 楽曲の多くの作詞作曲を手掛ける。鉄道、 Apple、 FC 東京、 西武ライオンズを深く愛する。 ニッポン放送「土屋礼央レオなるど」/FM NACK5「カメレオンパーティー」にてパーソナリティを、ニコニコ生放送「西川学園高等学校、略してN高!」でMC、Livedoorニュース「土屋礼央のじっくり聞くと」でインタビュアー、マイナビ「Mac Fan」/晋遊舎「MONOQLO」/KADOKAWA「ダ・ヴィンチ」/月刊LIONS MAGAZINE/日経DUALにて連載を務める。
菅田:楽器を手にしたのってどのくらいの時期だったの?
土屋:高校よ。カシオのシンセサイザー。自分のお小遣いで買った。
音楽やろうって中1で決めてて、高校入ったら軽音楽部に入ろうと思ってたわけですよ。
菅田:うんうん。
土屋:僕は小学校中学校卓球部だったんですけど、元々音楽を目指してたわけだから、もうスゲーんだぞ!と。
で、その軽音部の発表では上級生がB’zの『Alone』を演奏してたんです。
菅田:B’zはすごく流行ってましたもんね。
土屋:やさぐれてましたから。「バンド4人でやってて『Alone』って!ダサッ!」ってね、思いましたよ。
菅田:Aloneじゃねーじゃねーか、と。
土屋:音楽性も含めてこだわってる部分があって、ここに僕の求めている音楽はない、と思って卓球部に入るわけです。
菅田:あ、軽音楽部には行かずに!
土屋:小中高と卓球部です。そういう学校生活だったのに進路相談で「僕、音楽家になります!」って言ったら先生ひっくり返ってましたね。
菅田:そうでしょうなぁ。。。
土屋:その時はまだ曲も作ったことなかったし。
菅田:すごいよね、その根拠のない自信って。
土屋:頭の中で鳴ってるだけでしたね。
大学には音楽サークルに入るために行くよ、という話を親にはしていて。
一応勉強もしなきゃと思って塾に行くんですが、ある時、数学のテストが120分あったんだけど、5分で終わっちゃって。
菅田:そりゃまた極端ですな(笑)
土屋:人生について115分、考える時間があったんですよ。俺は何やってるんだ?と。
バイト仲間の音大生が「早稲田の音楽サークル、一緒に行きません?」と誘ってくれたことがあって、早稲田生じゃなくても入れるってそれまで知らなかったんです。
そこで決めました。大学行くのは止めよう、と。
ところが、あの自由そうな父親が「大学だけは行っといた方がいいんじゃないか」と言うんですよ。
菅田:うーむ、そういう話になるもんですか。
土屋:僕も行った方がいい気がしてた。だけど気持ちとしては「俺は音楽だ!」ってなってたし、今からやってもどうせ受からないよ。。。ってのも正直あった。
でも大学に行かないって選択をしようとしてる僕の不安を見抜いたんだろうね、「学びたい気持ちがあれば、どこでも学べる」と言ってくれて、強い気持ちがあるなら大学行かなくていいぞ、ということなって。
そこからなけなしの小遣いでパソコン買って、ヤマハの音源買って、デジタルで曲を作り始めるわけですよ。
菅田:それが高校2年の終わり頃。
土屋:音楽の知識は全くなく、この音気持ちいい!この音濁る…とか言いながら、ステップ入力(リアルタイムでは弾かず、キーボードやマウスで音符を置いていく方法)で1音ずつ入れていって、3ヶ月かけて作ったのが僕の最初の作品です。
菅田:うわ、3ヶ月もかかったんだ…!!
土屋:授業なんかでも僕はノート取らなかったんですよ。
先生がいい話してるのに、なぜみんな黒板を写すことに夢中になってるんだろう?今覚えるのが一番手っ取り早いのに、と思って。
数学の公式もみんなは暗記してたけど、それだと忘れる。でも、どうしてこの公式になるのか?を導き出せれば公式を思い出せる。
だから公式は「意味」から入って暗記はしなかったんですよ。
それと同じで、最初の曲作りは公式じゃないとこから入ってる。
歳をとって経験を重ねた今、同じことができるのかなって気持ちはありますよね。
第1回 ミュージシャン・ラジオパーナリティ土屋礼央③につづく
掲載されている情報はインタビューが行われた2018年6月末時点での情報です。
菅田 直人
ミュージシャン(ドラマー)/1979年生まれ
高校時代に吹奏楽部に所属し、打楽器全般に触れる。
大学サークルでドラムに専念し、様々なバンドを掛け持ちする。
2001年よりバンド「ズボンドズボン」に参加。
2014年の解散までに多数のアルバムとライブDVDを発表。
同時並行してサポートドラマーとしての活動も開始。
主なサポート歴はRAGFAIR、小池徹平、°C-uteなど。
https://sugata-naoto.com
写真撮影 柳田隆間/Patty&Isaac.
編集・デザイン 柳田隆間/Patty&Isaac.
https://patty-isaac.com