植田修平

1991年1月21日生まれ
千葉県銚子市出身

2010年に専門学校に入ってトレーナーとしての人生をスタート

2012年大手フィットネスクラブ入社

2016年 独立しボディメイクジムRight gymをオープン

2018年 2店舗目となるフィットネスジムGreen gymをオープン

菅田:10月には2つ目の店舗も出すそうですが、そちらはどんな経緯だったんですか?

植田:パーソナルジムを続けても限界がある、と思ったんですね。違う選択肢としてフィットネスクラブを出そうと思っています。

菅田:パーソナルジムの限界はどういうところに感じたんでしょう?

植田:2ヶ月集中で痩せます、っていうやり方が流行って5年ほど経ってますが、急速に人気が伸びたので、急速に下がるだろう、と。
母数も少なくなってますね。当初は痩せたいって人が多かったんですけど、リバウンドしているのでもうやらなくなっちゃう。でもその一方で健康ブームは広がっている。

菅田:あーなるほど。そうですね。

植田:運動したい人が増えてるのであれば、その環境を作った方がいい。であれば普通のジムの方が需要があるんじゃないかと思ったんですね。
あとは地元に目を向けた時に(※千葉県銚子市のご出身)ライバルがそんなに多くなかったことと、地域に何か貢献したい気持ちもあって。
自分のやっていることは日本では最先端の知識だと思うので、それを送り出してあげることで地域貢献にもなるのかな、と。

菅田:素晴らしい目標ですね!
地域に根ざしたフィットネスジムとなると、老若男女を問わず本当に色んな方が出入りされると思うんですね。
痩せにくいとか、筋肉が付きづらいとか、様々な体質の方がいらっしゃると思うんですけど、そういう個人差をどう埋めていくんでしょうか?

植田:痩せにくいのは女性なんですよね。痩せにくい男性はほぼいないです。
男性はちゃんとやれば絶対痩せるしカッコいい身体になるんです。でも女性の場合はめちゃくちゃドツボにはまってる人が多いんですよね。

菅田:ドツボとはなんでしょう?

植田:必要なものを食べてない。食べなさすぎて痩せないし、太りやすくなってる。

菅田:えぇっ、そんなことがあるんですか!?ほんとにドツボだ。

植田:若い人に多いですね、ずっと炭水化物摂ってないですっていう生活とか。
それで生きられるようになっちゃうんですよね。もう既に少ない食事で生きてるのに、どうやって食事改善するの?って話なんですよ。
男性の場合は大量に食べてるので、削れるものがある。でも削れるものがない人は、食事を増やすしかないんです。

菅田:増やすんですか!?どういう食品を増やすんですか?

植田:時と場合によりますけど…。食事がめちゃくちゃな人っているんですよね。
たとえば朝食べない、昼パン、夜は野菜とか春雨食べてます、みたいな。栄養バランスがぐちゃぐちゃなんです。
理想は定食なんですよ。色んなものがあって、というのに少しずつ近づける。そうなってからダイエットのスタートなんです。

菅田:なるほどねぇ。一旦ニュートラルに戻す時間が必要なんだ。

植田:理想ですけど、好きなものを食べて痩せるっていうのがいいですよね。

菅田:そりゃそうですよ!それができるならこんなに楽しいことはないです。

植田:でも自分が摂れるものやカロリーが分かってて、その範囲内で生きるのなんて簡単なんですよ。ダイエットは知識さえあれば、正直簡単でしかない。

菅田:すごいこと言うなー(笑)正しい知識と行動があれば、必ず結果がついてくるということですか。

植田:そのためにボディビルをやったんです。あれはダイエットの究極バージョンですから。大会に出たくてやったわけじゃないんです。

菅田:そうか!自分の身体でプレセンテーションしたんだ!!

植田:そうです。仕事で出てるだけ(笑)人前なんかに出たくないです、本当は。
でも自分がやることで得られるものも大きいし、ちゃんとしたことをやっていれば痩せられるなって毎回思いました。

菅田:なんかそう言われると勇気が湧いてきますね。知識があれば大丈夫なんだ。

植田:今度出すフィットネスジムではお客さんたちの知識を底上げするようなことをやっていきたいなと思っています。

菅田:知識を地域に根付かせる、という形の社会貢献になりますね。

植田:食事を作るのはお母さんが多いと思うんですが、お母さんの知識が増えたら子どもに食べさせる食事も変わるんです。そうするとスポーツが強くなる。

菅田:そういう効果も期待できるのかー!面白い!
最後に一つ。植田さんは今20代後半で、すごく面白い時期に差し掛かっていると思うんですけど、ここから干支がひと回りして40歳ぐらいの時にはどうなっていたいですか?

植田:そうですね…現場に出ていたいです。陸上の現場に。

菅田:やっぱりそこに戻るんですね。

植田:それが一番やりたいので。今はそのためのステップだと思ってます。

菅田:そうかー。変な表現ですけど、それってある意味「復讐」ですよね(笑)
高校時代の自分に今の知識を与えてあげたい!みたいなことでしょう?

植田:そうそうそう!自分みたいな思いをする子どもたちをいかに少なくできるか。もっとできたはずっていう子をとにかく減らして、成功体験を与えてあげればそのあとの未来が変わってくると思うんです。

菅田:変わるでしょうね。競技人口も増えるだろうし、そうなるとレベルの底上げにもつながりますね。

植田:陸上競技で生活する人が増えればということではなくて、嫌な体験は減らしてあげた方が楽しい人生なんじゃないかなって。

菅田:そうか、無駄な圧力をかけられた経験よりも成功体験が多い方が、のびのび成長できますよね。そのあとの生き方にも関わってくる。

植田:ちゃんとしたことをやっていれば結果が出るんだ、っていうのは何にでもつながるはずです。それをやりたいですね。

掲載されている情報はインタビューが行われた2018年8月末時点での情報です。

音楽を志してからというもの、スポーツに長けた友人はあまりいなかったんですね。私自身もスポーツから遠く離れてますから、話が通じない怖さを想像しないでもなかったんですが、訓練して技術を高めるということにジャンルの壁はないんだな、と思わされました。
あまりに面白く、対談が終わっても2時間近くおしゃべりしてしまったほど。
「勉強しなかった」と何度も繰り返していた植田さんですが、きちんと自分の頭で考える時間は積極的に設けてきたのだと思います。
この練習は本当に正しいのか?と考えてきた時間こそが、今の彼を作ったんでしょうね。この考え方は他のことにも応用が効くはず。
ちゃんと考える。答えを出したら動く。難しいと思ってることも、案外シンプルなのかもしれないですね。

菅田 直人
ミュージシャン(ドラマー)/1979年生まれ
高校時代に吹奏楽部に所属し、打楽器全般に触れる。
 大学サークルでドラムに専念し、様々なバンドを掛け持ちする。
2001年よりバンド「ズボンドズボン」に参加。
 2014年の解散までに多数のアルバムとライブDVDを発表。
同時並行してサポートドラマーとしての活動も開始。
主なサポート歴はRAGFAIR、小池徹平、°C-uteなど。

https://sugata-naoto.com

写真撮影 柳田隆間/Patty&Isaac.
編集・デザイン 柳田隆間/Patty&Isaac.
https://patty-isaac.com