資格には『持っていないとその仕事ができないもの』と『その仕事をする上で持っていた方がいいもの』の2種類があります。そして、多くの場合『持っていないと仕事ができないもの』の方が資格としての価値が高く、資格取得の難易度が高い場合も多いです。
持っていないとその仕事ができない資格
弁護士・医師・教師・通関士・司法書士・税理士・公認会計士など
その仕事をする上で持っていた方がいい資格
調理師・簿記・防災検定・家電製品資格試験・色彩検定・TOEIC・実用英語技能検定(英検)など
・就職のために資格は取るべきか?
上記の資格の前者の場合資格がなければ仕事ができませんので当然取るべきですが、『持っていた方がいい』という資格であれば必ずしも取る必要はありません。仕事をする能力(スキル・経験)があれば十分です。
では、なぜ資格があるのでしょうか?
それは、能力というものは多くの場合可視化できないためです。見ることができない以上、何かしらの形で採用をする企業側は能力を見極めなければなりません。社内のチェック(入社試験など)では把握しきれない場合が多く、その目安を資格に求めているというのが現実です。
私はコンサルタント的な立場でいくつかの企業の採用を担当した経験があるのですが、実際に資格を持っている人と持っていない人で能力や採用後の仕事の出来に差があるかというと、そんなことはありませんでした。資格を持っているからといって優秀なスタッフである保証はないのですが、そこに頼らざるを得ないのです。
こういった企業の採用側の事情から見るのであれば、資格を取ることは就職で優位になることは間違いないでしょう。
・企業側が実際に採用するのはどんな人材か?
観点は様々ですが一言で言えば利益を上げられそうな人で間違いないと思います。
そして、次に見られるポイントは人間性が会社に合いそうな人です。
簡単に言えば会社に馴染めそうな人、もっと簡単に言えば仲良く出来そうな人です。
『利益を上げられそうな人』というのは非常に曖昧で目に見えません。そのため、学歴や資格などからそういった判断をします。それでもわからない部分は多いため、後は担当者の『仲良く出来そうな人』を採用するケースが多いです。(『仲良く出来る』の基準は担当者次第で『仲良く=楽しく』とは限らないのでご注意ください。)
これは採用担当者の怠慢でも適当な判断でもありません。事業運営の中でコミュニケーションは大変重要です。その大切なコミュニケーションを取りやすい人物を採用するのは当然のことです。
資格がなければ就職が難しいということはありません。
資格がなくても出来る仕事はたくさんあります。
そして、コミュニケーションが大事という話をすると、必ず「私はコミュ障で・・・」という人がいます。しかし、多くの場合の自称コミュ障の人は会話を振るのが苦手であったり大勢の人の中で会話をするのが苦手なだけです。多くの人は、相手の話をきちんと聞いて、その答えをしっかりではなくても自分の言葉で返せるのならばコミュニケーションが取れないなとは思わないでしょう。
コミュ障という言葉の陰に隠れずに気楽に話してみてください。
相手の言葉もあなたの耳により届くようになると思います。
文 柳田隆間
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